暗闇 どんなつもりで かけてきたの 電話 鳴らないのは 着信音じゃなくて こころ あなたは 泣きはらした目の 私を知らない クスン 鼻をすする音に 「風邪ひいたの?」 暗い部屋の 妙に白いカーテンが ふわっと揺れて あなたの 下手な優しさで そっとぼやけて見えた もう二度と 戻らない日々と もうふたたび 訪れない夜 いつしか 私は 暗闇にもたれかけ 消えかけた あなたの残像と 話をしている